角膜新生血管について調べる

角膜新生血管について調べる|ICL術後19年目のリアル

角膜新生血管

角膜(黒目)の中にまで伸びた血管のこと。通常、人間の角膜内に血管は存在しない。但し角膜への酸素供給が阻害された場合や、角膜に傷を負った場合などは結膜(白目)の部分から角膜へと血管を伸ばし、血液を介して酸素供給や傷の治癒を図ることがある。この血管のことを、角膜新生血管という。

…人体とは何と巧みに、且つ適当な余白をもってできていることか。

それが眼科のお医者に「角膜新生血管」なる言葉を教えてもらい、素人なりにあれこれ調べた結果、最初に浮かんだ感想でした。

角膜新生血管は、非常時の酸素供給手段

角膜の酸素供給の仕組み|ICL術後19年目のリアル ※ この図は、当時の医師の説明や書籍等で調べた内容を元に個人が作成したイメージ図です。正確な医学的知見については、必ず専門医にご確認下さい

角膜に酸素が届かない、どうしよう、じゃ血管伸ばしちゃえ! 血液を介して酸素を届けようぞ! という判断を身体がして、実行に移す。そして一時しのぎをする。…そう、これはあくまで緊急事態発生の際の、次善策にすぎません。

角膜新生血管|ICL術後19年目のリアル ※ この図は、当時の医師の説明や書籍等で調べた内容を元に個人が作成したイメージ図です。正確な医学的知見については、必ず専門医にご確認下さい

そもそも、角膜が血液を通してではなく空気中の酸素を涙経由で取り込む方式となっているのは何故でしょうか。「角膜の透明性を保つ」ため、と説明されます。人間の血管や血液は、光を通しません。つまり、角膜内に血管が入り込んでしまうと、光を上手く通せなくなる = 視力に影響が生じます。

角膜新生血管、初期には自覚症状全くなし!

角膜新生血管、初期には自覚症状ゼロ|ICL術後19年目のリアル

角膜新生血管は身体にとって異常な状態(少なくとも自然に発生するものではない)にも拘わらず、発症した本人に自覚症状はありません。痛みもなく、初期ならば視力低下などの不具合も見られません。目が真っ赤になる「充血」もなく、白目の部分が赤くなることはありません。角膜新生血管とは、あくまでも黒目の部分に血管が入り込むことであって、その様子はまず肉眼では確認できません。つまり、初期の段階において本人が危険に気づくことのできる可能性は、かなり低いのです。

私自身も、眼医者さんで「以降、一生コンタクトレンズ使用禁止!」と宣告されるまで、その症状には全く気付いていませんでした。

角膜新生血管、放置すると深刻な事態に

更にこの角膜新生血管、本当に怖いのは症状が進んでしまったときのこと。角膜新生血管が発生する = 角膜の酸素不足が継続している場合、角膜内皮細胞が酸素不足のために死んでしまいます。角膜の内皮細胞は、再生しません。失われた場合、その細胞が自然に再生することはないのです。

そして角膜内皮細胞が減少し続けると、眼内の水分コントロールができなくなり、角膜は白く濁っていきます。最悪の場合、失明の危険もあるそうです。

また将来、白内障などの手術が必要になった際にも、一定程度の角膜内皮細胞が前提となります。角膜外科手術ではある程度の内皮細胞が失われてしまうため、残存細胞数が少ない場合、別のリスクが発生します。

コンタクトレンズの酸素透過性は2007年当時よりも向上しているようですが、装用時間にはくれぐれも御注意を。